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一番高額の調達ができるのはどれだ!? それぞれの調達方法の最高金額を比較してみた

一番高額の調達ができるのはどれだ!? それぞれの調達方法の最高金額を比較してみた

資金繰りが厳しく「かなり高額なお金が必要だ」という人には、どのような資金調達方法がもっとも適しているのでしょうか。

経営者が行える資金調達方法は6つありますが、その方法ごとに融資可能額の上限があります。

資金繰りを乗り越える方法を検討するときには「希望する金額を調達できるか」をまず確認することが大切です。

資金調達方法 融資可能額 必要日数
政府系金融機関からの融資 4,800万円以内 3週間以上
銀行融資 1億円以内 3週間以上
ビジネスローン 1,000万円以内 最短即日
不動産担保ローン 10億円以内 最短3日(10億円)5億円までは最短即日もあり
ファクタリング 3億円 最短12時間
投資会社からの出資 限度なし 1~2カ月

政府系金融機関や銀行からの融資は、書類を用意する時間や審査の時間を合わせると、約1カ月以上かかり、厳しい審査に通過できるかどうかも不透明です。

特に銀行の融資審査は厳しいため、資金繰りに行き詰った会社にとっては残念な結果になることも多くなっています。

資金繰りを乗り越えるためのお金をすぐに用意するためには「ビジネスローン」「不動産担保ローン」「ファクタリング」の3つが現実的な方法といえますので、これらの中から自分の会社にあった方法を検討してみてください。

気になる調達方法がある人は、下のリンクを押してそれぞれの方法を見てみてください。

これ以降では、それぞれの資金調達方法の融資上限額や融資実行までの必要日数について詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

最高いくらまで調達できるのか比較

資金難を乗り越えるための資金調達方法は色々ありますが、「最高いくらくらいまでお金を用意することができるのか」という融資上限額が方法ごとに違います。

資金繰りで500万円必要なのに、融資限度額が200万円という場合は、その資金調達方法を利用しても資金難を乗り越えることができないということになります。

企業経営では、資金繰りをスムーズに行うことが非常に重要です。

資金調達方法ごとに、どれくらいのお金を用意することができるのかをしっかりと理解しておきましょう。

政府系金融機関

政府系金融機関にはいくつかの種類がありますが、よく利用されるものとして「日本政策投資銀行」があります。

日本政策投資銀行には「一般貸し付け」「新規開業資金」「中小企業経営力強化資金」など多くの種類の融資制度がありますが、それぞれの制度によって以下のような細かい条件が定められています。

  • 新規で事業を始める人、もしくは事業を始めて〇年以内の人
  • 取引金融機関が経営破綻し、資金繰りに困っている人
  • 取引企業の倒産などにより経営が困難になっている人
  • 店舗の新築や設備投資の導入を行う人
  • 情報化投資を行う人
  • 事業を承継する人

その中で「一般貸し付け」のみ、融資条件が定められておらず、門戸が広くなっています。

融資限度額 利率 融資期間(うち据置期間)
一般貸し付け 4,800万円 最大で2.16~2.23(担保なし)
最大で1.16~1.83%(担保あり)
運転資金は7年以内(1年以内)

日本投資政策銀行の融資申し込みでは以下のような書類が必要です。

  • 会社案内や製品カタログなどの資料
  • 最新3期分の決算書や税務申告書
  • 納税証明書
  • 最近の試算表
  • 差し入れる担保がわかる資料

審査開始から融資実行まで最低でも3週間はかかるとされていますが、申し込みの準備から融資実行までの期間を合わせると、もっと時間がかかると考えておく必要があるでしょう。

資金繰りが厳しくできるだけ早くお金が必要な場合は、日本投資政策銀行の融資では間に合わない可能性があります。

日本投資政策銀行では新たな事業開始や設備投資や情報化のための費用など、時間にゆとりがある前向きな資金調達に適していると考えられます。

すぐにお金が必要な場合は、もっと早く融資を実行してもらえる方法を選びましょう。

銀行融資

中小企業向けの融資を行っている銀行はたくさんありますが、それぞれ融資条件が異なっています。

中小企業向けの融資商品をオープンにしておらず、問い合わせのみ対応としている銀行も多くなっています。

銀行名 商品名 融資限度額 金利
三井住友銀行 ビジネスセレクトローン 1億円以内(担保がある場合は最大3億円まで可能) 2.125%~
みずほ銀行 みずほスマートビジネスローン 10万円以上1,000万円以内 1%~14%
三菱UFJ銀行 問い合わせ対応のみ 非公開 非公開

大手都市銀行の三井住友銀行が提供するビジネスセレクトローンでは、以下のような条件が設定されています

  • 最新の決算期において債務超過でないこと
  • 申込時点で税金の未納がないこと

資金繰りが厳しい企業にとっては、ハードルが高い条件といえるかもしれません。

銀行融資は厳しい審査がありますので、上記の条件を満たしつつ、以下のような多くの資料を用意する必要があります。

  • 決算書
  • 資金繰り表
  • 事業計画書
  • 試算表
  • 設備投資のための融資であれば購入予定の設備の見積書
  • 借り入れ状況の一覧表
  • 納税証明書

これらの書類をもとに審査が行われるため資料は念入りに作成する必要がありますが、そのぶん時間もかかります。

このように時間をかけて資料を用意して申し込みをしても、厳しいと言われる銀行の審査に落ちてしまう場合もあります。

資金繰りが厳しいときにはお金を素早く用意することが重要ですが、銀行融資では審査に時間がかかったり、審査に通過できなかったりして、必要な期日までお金が用意できないこともありますので注意が必要です。

「審査に通る可能性があり申し込みをしているが、融資実行の日にちが遅く資金繰りが間に合わない」というときには、融資実行までの「つなぎ資金」としてビジネスローンを活用するという方法もあります。

ビジネスローンはいつでも一括返済が可能です。

銀行から融資を受けられた後に一括返済すれば返済利息がほとんどかからないことになりますので、上手に利用しましょう。

ビジネスローン

ビジネスローンは最短で申込当日に融資を受けられることが大きな特徴です。

融資限度額はビジネスローンによって違いがあり、人気のビジネスローンを比較すると以下のようになっています。

借り入れ可能額 金利 保証人や担保 融資実行日
アイフルビジネスファイナンス 1,000万円 3.1%~18.0% 不要 最短即日
オリックスVIPローンカード 500万 6.0%~14.9%(100万円以上契約の場合) 不要 最短即日
プロミス自営業カードローン 300万(総量規制対象外) 6.3%~17.8% 不要 最短即日

借り入れ可能額が一番多い「アイフルビジネスファイナンス」は、最短即日融資、保証人や担保も不要です。

オリックスVIPローンカードBUSINESSは、銀行融資に比べて審査通過率が高く、最短即日で融資を受けることができます。

プロミス自営業カードローンは個人事業主のみが利用できるカードローンです。総量規制対象外となっているため、自分の年収の3分の1以上の金額でも借りることができます。

これらのビジネスローンは、用意する書類は基本的には決算書のみとなっています。

銀行融資で必要な資金繰り表や事業計画書、試算表などの書類は必要ないため、急な場合でもすぐに申し込むことができます。

借りた資金の用途制限もないため、見積書なども必要なく、好きな目的に使うことができることもビジネスローンのメリットとなっています。

「面倒な書類の用意がいらず、使用使途が自由な資金をできるだけ早く欲しい」という人には、ビジネスローンが最適です。

不動産担保ローン

不動産担保ローンでは、不動産を担保にいれることで、高額の資金を借りることができます。

「不動産を担保に入れる」という点では銀行融資と似ていますが、銀行は審査が厳しく時間がかかり、融資実行までに時間がかかるというデメリットがあります。

不動産担保ローン会社は不動産の担保に特化して融資を行っているため、担保価値の査定などをスムーズに行うことができ、審査から融資実行までのスピードが早いことが特徴です。

最短当日、長くても数日で土地の担保価値に応じたお金を借りることができます。

何らかの不動産を持っている場合は、不動産担保ローンを利用することでまとまった金額をすばやく調達することができます。

ローン名 融資限度額 金利 融資実行日
アサックス 10億円 2.6%~5.9% 最短3日
日宝 不動産活用ローン 5億円 4.0%~9.9% 最短即日から一週間
総合マネージメントサービス 5億円(即日融資は3,000万円まで) 3.4%~9.8% 最短即日から3日以内
セゾンファンデックス 3億円 2.65%~9.9% 最短3営業日で審査完了
ユニーファイナンス不動産担保ローン 3,000万円 6.0%~14.0% 最短即日

「数百万、数千万というまとまった資金がすぐに必要」という人で土地を持っているのであれば、不動産担保ローンがおすすめです。

ビジネスローンで希望した額の融資を受けられなかった場合でも、不動産担保ローンであれば必要資金を用意できる可能性が高くなります。

ファクタリング

ファクタリングとは、売掛債券を現金化する手法のことを言います。

通常は、売掛債権のお金を受け取れるのは「売掛債権の期日」ですが、期日まで日数がある場合は、それまでの資金繰りが厳しくなってしまうこともあります。

しかし、期日がくる前にファクタリングで売掛債権を売却することで、いち早く現金を手にいれることができるのです。

資金繰りがそれほど厳しくない場合でも、売掛債権を先に現金化しておくことでキャッシュフローを増やしたり、「取引先の倒産リスク」に備えることができるというメリットもあります。

新たな借り入れをするのではなく、すでに持っている「売掛債権という資産」を現金化するので、返済の必要はありません。

ファクタリングは、負債を増やさずに現金を調達できるおすすめの方法です。

ファクタリング会社名・サービス名 限度額 事務手数料 現金化にかかる日数
ビートレーディング 3億円 2%~ 最短12時間
アクティブサポート 1億円 非公開 最短即日
えんナビ 5,000万円 5%~ 最短翌日
ナンバーワン(NO.1) 5,000万円 1%~ 最短即日
ファクタリングのTRY 5,000万円 5%~ 最短即日
三共サービス 3,000万円 1.5%~ 最短2日

投資家による出資

資金繰りが厳しくてお金が必要なときには、「投資家から出資を受ける」という方法もあります。

会社の将来性を期待してくれる企業や人に、自社に投資をしてもらうことを「出資」といいます。

出資を受けるメリットは、融資と違い、出資してもらったお金を返済する義務がないことです。

出資者は出資の額に応じた株式などを受け取り、配当益や将来株式が上場したときの上場利益を得る仕組みです。

出資額は出資者の一存で決められるため上限がありません。

特に、個人ではなくベンチャーキャピタルなどの投資専門会社から出資を受ける場合は、かなりまとまった金額を調達することができます。

ただ、多くの出資を受けてたくさん株式を譲渡すると、出資者である企業や個人の発言権が大きくなり、経営者が思うような経営ができなくなることがあります。

出資者が急に出資をやめ、資金を引き揚げてしまうというリスクもありますので注意が必要です。

ベンチャーキャピタルからの出資の場合は企業の将来性などに関する審査があり、約1~2カ月ほどかかります。

また、審査も大変厳しく、審査に通過する確率はかなり低いと言われています。

資金繰りが厳しい場合は「ビジネスローン」や「不動産担保ローン」「ファクタリング」のような、「すばやく現金が調達できる方法」を検討することをおすすめします。

まとめ

一番高額の資金調達ができる方法は「ベンチャーキャピタルによる出資」ではありますが、融資が実行されるまでに1、2カ月必要です。

政府系金融機関や銀行からの融資は、書類を用意する時間や審査の時間を合わせると、約1カ月以上かかり、厳しい審査に通過できるかどうかも不透明です。

特に銀行の融資審査は厳しいため、資金繰りに行き詰った会社にとっては残念な結果になることも多くなっています。

資金繰りを乗り越えるためのお金をすぐに用意するためには「ビジネスローン」「不動産担保ローン」「ファクタリング」の3つが現実的な方法といえますので、これらの中から自分の会社にあった方法を検討してみてください。