TikTokを活用したマーケティングとはどうするのだろう
動画広告を活用したマーケティングが定着しつつある今、TikTokはどのように活用出来るのでしょうか。
今回はTikTokの特徴とそのマーケティング活用事例をご紹介します。

TikTok(ティックトック)とは?
TikTokとは、スマートフォン向けのショートムービーSNSです。
15秒程度の動画を撮影し、フィルターや特殊効果などで加工・編集して投稿できます。
動画を投稿できるSNSは複数ありますが、TikTokに投稿される動画は音楽に合わせて口パクしたり踊ったりする動画がほとんど。
口パク動画がメインで投稿されるSNS、という点で他のSNSと差別化されていると言えるでしょう。
TikTokブームの理由
TikTokがブームを巻き起こしている3つの理由をご説明します。
・動画投稿のハードルが低い
・スピーディーな操作でユーザーを離脱させない
・AIによるレコメンド
動画投稿のハードルが低い
TikTokの特徴として、撮影して編集する手間が極端に少なく、簡単に投稿することができます。
たとえば、YouTubeなどの動画サイトには、さまざまなジャンルの動画が溢れているため、オリジナリティが高くないと再生回数や人気を高めることは難しいでしょう。
一方でTikTokは、既存の楽曲に身振り手振りをつけ、口パクのみで簡単に撮影できます。
また、動画編集が非常に簡単にできるため、撮影後数十秒で投稿できるのです。
スピーディーな操作でユーザーを離脱させない
縦一画面のみで完結する簡単な操作方法は、中高生を魅了するひとつの要因といえるでしょう。
流れてくる動画に付随しているボタンは、「フォロー・いいね・コメント・シェア」の4つのみ。
あとは、再生された動画の画面を上に軽くスライドするだけで次の動画にスキップします。
片手でスピーディーに操作することで、興味のある動画を視聴し続けることができます。
興味のない動画は即フリックで飛ばせるので、興味がないという理由でユーザーをTikTokから離脱させずに済むのです。
AIによるレコメンド
TwitterやInstagramはまずは誰かをフォローすることから始まるので、ユーザーから能動的にならなければ、成り立ちません。
一方、TikTokでは誰もフォローをしていなくても、投稿が流れます。
受動的にただ単に目の前のコンテンツを閲覧するだけで良いのです。
さらに、TikTokはプラットフォーム内の数あるコンテンツの中から、自分に最適な動画をAIが選択してくれるためTikTokを開くとつい動画を見てしまうという流れを作り出しています。
実際にTikTokの1日あたりの平均視聴時間は42分で、およそ160〜180本の動画を視聴していることになります。
TikTokのマーケティング
TikTokとは、スマートフォン向けのショートムービーSNSです。
15秒程度の動画を撮影し、フィルターや特殊効果で加工・編集して投稿できます。
動画を投稿できるSNSは複数ありますが、TikTokに投稿される動画は音楽に合わせて口パクしたり踊ったりする動画がほとんどです。
口パク動画がメインで投稿されるSNS、という点で他のSNSと差別化されていると言えるでしょう。
TikTokのマーケティングにおける強み
続いてTikTokのマーケティングに置ける3つの強みを詳しく解説していきます。
☆3つの強み
・起動回数が多い
・10代を中心とした若者層へのターゲット
・動画によるリテンションが高さと滞在時間の長さ
順番に見ていきましょう。
起動回数が多い
起動回数が多いとはどう言ううことなんでしょうか?

こちらを見ていただければわかるかと思います。
TikTokの1日の平均使用回数は43.4回です。
睡眠時間を除いた1日の稼働時間を16時間と仮定すると、1時間に3回近く起動されていることがわかります。

一方、代表的なSNSアプリである「Twitter」の平均起動回数は15.5回です。
「15秒の動画を視聴するSNS」と「140文字以内のテキストを読むSNS」という性質の違いは、起動回数に大きな開きを生じさせているようです。

Tik Tokの日間起動回数の分布に目を移してみても、1日に21~50回起動が4割、51回以上起動が3割と、ヘビーユーザーの数が際立っています。
「15秒の動画」というコンパクトなフォーマットにより、ついつい何十回も起動してしまうユーザーが多いようです。
10代を中心とした若年層へのターゲティング

グラフからも分かるように10代が圧倒的に多いです。
しかも若干男性寄りの傾向があります。
かわいい女性ユーザーが多い、といった理由から男性ユーザーは年代問わず増加傾向にあるのです。
さらに40代も意外と多く、AIの活用により好みの動画を続けて視聴することができ、結果として年代・性別問わず受け入れられているといえます。
10代の中高生をメインターゲットとしている企業は、TikTokでのプロモーションは非常に魅力的ではないでしょうか。
TikTokはアプリの機能を使い気軽に行える動画制作およびTikTok上での人気ハッシュタグを利用した動画投稿を通した10代を中心とした若年層にターゲットしたプロモーションに適しているといえます。
動画によるリテンションの高さと滞在時間の長さ
まず簡単に「リテンション」についてご説明します。
「リテンション」とは存在顧客を保持することを言います。
近年YouTube、Instagramや17Liveなど、動画をビジネス活用するというのは珍しくなくなってきました。
動画は画像やテキストに比べ情報量が多く、継続率やLTVが高いといった傾向にあります。
そのため他のSNSより滞在時間が長くリテンションの高いSNSになっていると言えるでしょう。
TikTokのマーケティング戦略
AIレコメンドによって、滞在時間の長さと離脱率の低さを実現しており、プロモーションにおいて大きな強みとなっています。
爆発的に知名度を得やすい一方で、外部にトラフィックを流しにくいという特徴があるTikTokは、他のSNSなどを合わせて利用することでより良いマーケティング手段となるのではないでしょうか。
TikTokのマーケティング活用事例
様々な企業がマーケティングに取り入れ始めているTikTokですが、具体的にどんな企業がどのように利用しているのでしょうか。
TwitterやInstagramなどに写真を投稿するSNSキャンペーンと同じように、TikTokを活用したSNSキャンペーンも登場しています。
商品や自社のキャラクター、音楽などを使い動画を作成してもらい、特定のハッシュタグをつけた投稿を促すものが多いようです。
いくつかの事例を紹介していきます。
AbemaTV 「今日好きダンス」
「今日、好きになりました。」(以下、「今日好き」)はAbemaTVの3大人気恋愛リアリティーショーのひとつであり、初対面の高校生が数泊の旅行に出かける番組です。
「今日好き」は、マーケティングにおいてTikTokを活用したことで視聴数が160%アップしました。
現時点ではTikTokから他のWebサイト・サービスへ遷移させづらく、外部にトラフィックを流すのが難しいため、TwitterなどのSNSを利用しTikTokの外で認知を高めたのち、TikTok内で盛り上がりを作り、「今日好き」の視聴へ誘導する方法を用いたのです。
具体的には「今日好きダンス」の振り付けを考えるところからスピンオフ番組として配信、ダンスに関するPRをSNSなどで行うことで、TikTok外での認知を獲得。
その後、TikTok公式アカウントでダンス動画を配信し、ダンスそのものの認知をTikTokの中で獲得。
最後に「このダンスは、『今日好き』という番組がきっかけに生まれた」と明かすことで番組の視聴を増やしたのです。
つまり、爆発的に知名度を得やすい一方で内部で完結してしまいがちなTikTokを、他のSNS等を組み合わせて利用することで番組視聴へとつなげたと言えます。
Lチキ「#いつでもLチキチャレンジ」
ローソンのいつでもエルチキチャレンジのキャンペーンモデルやらせていただきました( ; ; )❤︎
是非チェックしてマネしてください☺︎私のアカウントでも今日アップするょん!https://t.co/xgF2hJ59rw pic.twitter.com/3VrYFMDsIy— 莉子 (@riko_riko1204) June 26, 2018
ローソンのホットスナックとしておなじみの「Lチキ」ですが、若い層を狙ったマーケティング展開として「#いつでもLチキチャレンジ」というものをTikTok内ではじめました。
これは「いつでもLチキ」の曲に合わせて踊り、「#いつでもLチキチャレンジ!」のハッシュタグとともに撮影したダンス動画をTikTokに投稿するというものです。
人差し指で作ったL字=Lチキサインと、最後に「ぱくっ」という音に合わて食べる仕草がとても可愛らしく、女子高生の投稿が多く集まりました。
また、Lチキチャレンジのキャンペーンモデルとして、雑誌Popteenでモデルとして活躍中の国末莉子さん(リコリコ)を起用しました。
彼女はTikTok内で60万人近くのフォロワーを有しています。
彼女から発信された「#いつでもLチキ」の動画マーケティングは成功し、約1000人のユーザーによって彼女を真似した動画が投稿されました。
宣伝したい商品とTikTokを組み合わせたプロモーション事例です。
LINEバイト「#テンアゲバイトダンス」

LINEバイト株式会社ではアルバイトの楽しさを躍りで伝える「#テンアゲバイトダンス」をTikTok上に公開しています。
芸人の狩野英孝さんを起用し、アルバイトの楽しさとLINEでアルバイトを探せるLINEバイトならではのスピード感を表現したダンスとなっています。
動画内でのダンスや音楽が働く面白さを伝える動画になっています。
日本テレビ系列ドラマ「獣になれない私たち」

2018年日本テレビ系列で放送されていた「獣になれない私たち」のドラマ内CMでもTikTokが活用されていました。
ドラマの登場人物が、悲しい気分を表すためにTikTokを使うというコラボCMです。
同CMでは、TikTokが様々な感情を表すのにも利用しやすい点を表しています。
またドラマの登場人物が利用することによって親近感が生まれ、視聴者に合わせたプロモーションにつながっているといえます。
まとめ
TikTokを活用したマーケティングについて解説してきましたがいかがでしたでしょうか?
TikTokは、中高生を中心として可愛い・面白い動画を簡単に撮影、投稿できる手軽さにより、日常的な娯楽として、自己承認欲求を満たすツールとして人気を得えていることがわかりました。
AIレコメンドによって、滞在時間の長さと離脱率の低さを実現しており、プロモーションにおいて大きな強みとなっています。
爆発的に知名度を得やすい一方で、外部にトラフィックを流しにくいという特徴があるTikTokは、他のSNSなどを合わせて利用することでより良いマーケティング手段となるのではないでしょうか。
