さて、今の世の中、起業して会社経営を100%成功させる方法はあるのでしょうか? おそらく答えは『YES』でしょうね… 実際に起業して成功している経営者の方々は、たくさんいらっしゃいます。 中には、完全に一代で築き上げてきた方もいれば、後継で二代目、三代目としてやってきている方など、状況は違えど確実に稼いでいる方はたくさんいます。
しかし、「成功」というのは何を意味しているのでしょうか?
- 起業してから10年継続させることができたら成功ですか?
- 1億円貯蓄できたら成功ですか?
- 従業員を1,000人雇用できる会社を築き上げることができたら成功ですか?
- 株式上場したら成功ですか?
私はどれも成功ではなく、起業してから会社経営をして行く上での「通過点」でしかないと思っています。 極端な話ですが、
- 11年目に倒産したら意味がありません。
- 1億円貯蓄できたとしても、そのお金を有意義に使えなかったら意味がありません。
- 従業員を1,000人雇用できたとしても、ただの自己満足にしか過ぎません。
- 株式上場後、大手に買収されたら何の意味もありません。
何が言いたいかと言うと、会社経営には「成功」や「ゴール」はなく、一度走ってしまったら止まることができず永遠と走り続けなくてはならないということです。 だからこそ『お金持ちになりたい』という安易な考えでは継続することができず、成功するどころか100%失敗してしまうと私は思います。
そこで本記事では、会社を10年継続させる会社とかではなく、「非現実的に」起業して会社経営を100%成功させる考え方について掲載していますので是非ご覧ください。
固定経費を限りなく減らすことが第一!
私が考える「非現実的な」起業して会社経営を100%成功させる方法は、固定経費を限りなく減らすという考え方です。 会社経営をして行く上での固定経費は業績を悪化させる一番の項目ですので、それを限りなくゼロに近い数字に持って行くことで100%成功すると考えられます。 例えば、以下会社経営にかかる固定経費です。
- 地代家賃(事務所・店舗の賃貸費用)
- 人件費(従業員を雇用した際の給料)
- 交通費(営業に行く際の自動車や電車賃)
これらは会社経営をする上で驚くほどに圧迫させてしまう固定経費です。 しかし、業績を上げる為には従業員を雇用する必要がありますので人件費は膨らみますし、従業員が増えれば広いオフィスが必要になります。 また、営業に行く際には交通費はつきものですので、従業員の数だけ莫大な経費がかかってしまいます。 会社の売上自体はあるのに固定経費のせいで赤字になる企業も少なくないのが現状ですね。
ではこれらの経費を限りなく減らすことで、どれくらいの固定経費を削減することができるのでしょうか?
事務所・店舗を借りない場合
例えば、事務所を借りずに自宅でできる業種にすれば家賃を抑えることができます。 事務所を借りて月々20万円の家賃を払うと、最低でも年間240万円の固定経費がかかってしまいます。 自宅の家賃10万円と合わせて360万円もかかってしまいまいますので、事務所を借りなければ年間120万円で済む計算になります。
従業員を雇用しない場合
次に、従業員を雇用しないで起業することで相当な固定経費を抑えることができます。
従業員を3名雇用した場合、月々25万円×3名で75万円、年間にすると900万円かかる計算になります。 更に社会保険料が入ってきますので、約1割増しとして年間1,000万円かかる計算になります。
・人件費1,000万円−従業員ゼロで1,000万円=0円で済む
交通手段を使わない場合
次に、交通手段を使わない業種を選ぶことで固定経費を大幅に削減することができます。
例えば、従業員3名が通勤する際にかかる交通費として2万円×3名で6万円とします。内2名が営業用として月に2万円の交通費を使用したとして、2万円×2名で4万円になります。 それを削減することができれば、年間120万円削減することが可能です。
・年間交通費120万円−従業員ゼロ、営業ゼロで120万円=0円で済む
本来であれば事務所賃貸料年間240万円、従業員の人件費1,000万円、交通費120万円ですのでトータル固定経費が1,360万円かかりますが、これを0円にすることで年間自宅家賃120万円+生活費120万円としても、年間240万円、月々20万円の収入があれば起業して生活することが可能です。 意外と現実的な数字ですね…笑
仕入価格を限りなく減らし、利益率を最大限に上げる!
続いて、起業して会社経営を100%成功させるためには、仕入価格を限りなく減らし利益率を最大限に上げることで固定経費を減らすことができます。
会社経営をしていく上での支払いの大半は上記で記載した「地代家賃」「人件費」「交通費」、そして「外注費(仕入価格)」です。 業種によって様々ですが、全ての売上高から全ての経費を差し引いて5%残っていれば優秀な優良企業だと思います。 年間売上高1億円あるとすれば、その5%ですので差し引き500万円残る計算です。
例えば、仕入価格が1,000円のものを10,000円で販売するとします。 利益率は90%ですので、販売個数が増えれば相当な利益が見込めます。 しかし、仕入価格が9,000円のものを10,000円で販売した場合、利益率は10%ですので上記に相当する利益を得る為には9倍売らなくてはなりません。 更には、インターネットで自動的に販売できる仕組みがあれば良いですが、ここに納品をする業務が加われば人件費と交通費が別途かかってきますので、実際には利益率は減少するはずです。
ですので、会社経営をしていく上で仕入価格は非常に重要で、大手でない限りは利益率を最大限に上げていかないと、結果的に自分の会社の首を絞めてしまうことになります。 やはり利益率が高ければ、『その後なんとでもなる』というのが現実ですので、これから起業を考えている方はとにかく利益率が出せる商品を扱うことが第一です。
まとめ
まとめになりますが、起業して会社経営を100%成功させる為には、固定経費を限りなく減らし仕入価格を最低限に抑えることが重要です。 上記で掲載した内容は、あくまで非現実的な内容となっていますので、実際には不可能に近い会社経営の考え方です。
しかし、私が一番伝えたいことは無駄な経費は削減し、起業したての時はとにかく1円でも多くの利益を残すことが大事だと思います。 起業してから3年は赤字、もしくは利益がほぼゼロでも仕方がないという考え方がありますが、これは大昔の話であって、初年度からある程度の利益を見込めないのであれば、もはや起業する意味はないというのが私個人的な考えです。
毎日毎日「資金繰り」のことばかり考える経営は、実際には非常に過酷ですよ…。 従業員は決して社長自身に尊敬して付いていくわけではなく、その社長のところだと自分に利益があるからこそ付いてくるものです。 会社にお金がないと分かれば従業員は去っていくものですので、資金に余裕のある会社経営をすることが一番です。
少々暗い話になってしまいましたが、これから起業を考えている方は安易な気持ちで起業しない方が良いです。 そして、現状会社経営をしている方は、とにかく利益を生むためのアイデアを日々考えて会社経営を成功させていきましょう!
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