エネルギー管理士とは?転職に有利って本当?難易度や合格率など徹底解説!

エネルギー管理士

種類 難易度 合格率 学習期間の目安
国家資格 普通 30~60% 6ヶ月
年収 受験資格 試験月 オススメ度
500~700万円 一部あり 8月

地球の限りある資源を大切に使う「省エネ活動」は、今や世界中で実施されています。

その省エネ活動で重大な役割を担っているのがエネルギー管理士です。

今回は、エネルギー管理士の仕事内容や難易度、合格率、試験情報や転職はできるかどうかなど徹底解説していきます。

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熱分野、電気分野の勉強をした事がなく不安だという人も、安心して勉強に取り組む事ができます。

エネルギー管理士とは

工場(エネルギー管理士)

エネルギー管理士とは、エネルギーを消費する設備の維持やエネルギーの使用の方法の改善及び監視を行うことで省エネを推進する国家資格です。

以下の工場では「エネルギーの使用の合理化等に関する法律」(通称:省エネ法)によって一定数のエネルギー管理者の選任が義務付けられています。

  • 第一種エネルギー管理指定工場に指定されており、製造業、鉱業、電気供給業、ガス供給業、熱供給業のいずれかに該当している工場

※第一種エネルギー管理指定工場:熱(燃料等)電気を合算した年間使用量が原油換算3000kl以上

この「エネルギー管理者」の業務を行う事ができるのはエネルギー管理士の免状の交付を受けている者に限定されています。

関連資格:電験3種、公害防止管理者

役に立つ資格?

難易度 3.5/5点
転職に有利か 4.0/5点
評価アップに繋がるか 4.0/5点
独立できるか 2.5/5点
将来性はあるか 4.0/5点

エネルギー管理士は転職に有利

エネルギー管理士は国家資格であり、一定の工場ではエネルギー管理士の配置が義務付けられています。

そのためエネルギー管理士の有資格者は需要があり、求人の数も多くあります。

また、経済産業省の資源エネルギー庁が推進しているエネルギー政策が推進されている以上、エネルギー管理士の需要がなくなることはないので、将来性も問題ありません。

エネルギー管理士の年収は高め

お金・年収・給料

エネルギー管理士の年収は500万〜700万円ほどであり、一般のサラリーマンよりも多い傾向にあります。

また、ビルメンテナンス関係の会社では、エネルギー管理士の資格保有者に資格手当が支給されるケースもあります。

エネルギー管理士になる方法

エネルギー管理士になるには以下の2つの方法があります。

  • 国家試験に合格する
  • 管理研修に参加する

免状の交付には実務経験が必要なので注意!

危険マーク

国家試験管理研修のいずれの方法によっても、エネルギー管理士の免状の交付を受けるには必ず実務経験が必要となります。

つまり、実務を経験していない学生などはエネルギー管理士試験に合格しても、免状の交付を受けることはできません。

それぞれ必要となる実務経験の年数は以下の通りです。

国家試験:実務経験1年以上
※時期は合格前でもOK

管理研修:実務経験3年以上
※研修申請の時点で実務経験が必要

この実務経験は、「エネルギーの使用の合理化に関する実務」に限られます。

免状申請の際に「エネルギー使用合理化実務従事証明書」の提出が必要となりますが、会社が実務証明としての社印を押してくれないと証明書として認められないので注意しましょう。

国家試験の場合

試験・テスト

エネルギー管理士の国家試験は毎年8月にあり、年1回勝負です。

国家資格ですが、受験資格はないので誰でも受験することができます。

試験は熱分野電気分野の2種類に分かれています。

一般的に熱分野の方が内容が簡単と言われていますが、電験等の資格の勉強をしたことがある人は電気分野で受験することをオススメします。

管理研修の場合

講習・講義

エネルギー管理士の管理研修は毎年12月にあり、7日間に渡って行われます。

管理研修の申請時点で3年間の実務経験が必要となるので、実務経験のない学生などはこの制度を利用することができません。

もちろん研修を受けるだけで免状の交付が受けられるわけではなく、最終日に行われる修了試験に合格する必要があります。

エネルギー管理士の難易度

エネルギー管理士の国家試験、管理研修それぞれの難易度について紹介します。

ちなみに、国家試験の方が管理研修の修了試験よりも難易度は高いわよ!

エネルギー管理士の国家試験の難易度

エネルギー管理士の国家試験は少し難易度が高いですが、熱分野や電気分野の勉強をした事がある人は、独学でも十分合格レベルに到達できます。

しかし、全く勉強の経験がないという人は、市販テキストで内容を理解することは到底不可能です。

少し勉強に不安があるという人は、熱分野の方が簡単だと言われているので熱分野を選択して受験することをオススメします。

合格までの勉強時間の目安は大体90時間ほどです。

エネルギー管理士の管理研修の難易度

エネルギー管理士の管理研修の最終日に行われる修了試験の難易度は、国家試験ほど難しくありません。

研修で学んだ内容が出題されるので、きちんと研修の内容を理解することが重要です。

試験情報(試験日・受験料など)

国家試験

試験日 8月の第1土曜日
試験科目 【必須基礎課目】
・エネルギー総合管理及び法規
【選択専門課目】 ①②いずれかを選択する
①熱分野
a:熱と流体の流れの基礎(熱力学の基礎、流体工学の基礎、電熱工学の基礎)
b:燃料と燃焼(燃料および燃焼管理、燃焼計算)
c:熱利用設備及びその管理(計測および制御、他)②電気分野
a:電気の基礎(電気および電子理論、自動制御および情報処理、電気計測)
b:電気設備及び機器(工場配電、電気機器)
c:電力応用(電動力応用、他)
試験時間 1時限目(9:00~10:20)
2時限目(10:50~12:40)
3時限目(14:00~15:50)
4時限目(16:20~17:40)
受験資格 なし
受験料 17,000円
申込みの時期 5月中旬~6月上旬
試験方式 マークシート方式
合格基準 各課目6割以上

修了試験(管理研修)

試験日 12月中旬
試験科目 国家試験と同じ
試験時間 国家試験と同じ
受験資格 申込時点で実務経験3年以上
受講料 70,000円
申込みの時期 10月上旬~下旬
試験方式 記述方式
合格基準 各課目とも60%

課目合格制度について

各課目においてそれぞれ合格基準に達していた場合「課目合格」として扱われます。

課目合格は3年間有効であり、合格から3年以内は試験の免除を受けることができます。

よって、試験を受験した初めの年から3年以内に4課目全て合格すればエネルギー管理士試験合格となります。

つまり、一度の試験で4課目全ての合格を目指す必要はありません。

ただし、合格した年の初めから3年を過ぎるとその課目の合格は無効となり、もう一度受験する必要があるので注意しましょう。

試験合格のケース

必須基礎課目 選択専門課目(a) 選択専門課目(b) 選択専門課目(c)
1年目 合格 不合格 不合格 不合格
2年目 受験不要 合格 不合格 合格
3年目 受験不要 受験不要 合格 受験不要

これは必須基礎課目を合格した年の初めから3年以内に他の3つの課目についても合格しているので、エネルギー管理士国家試験の合格が認められます。

試験不合格のケース

必須基礎課目 選択専門課目(a) 選択専門課目(b) 選択専門課目(c)
1年目 合格 不合格 不合格 不合格
2年目 受験不要 合格 不合格 合格
3年目 受験不要 受験不要 不合格 受験不要
4年目 不合格 受験不要 合格 受験不要

一方こちらのケースでは、必須基礎課目に合格した年の初めから3年が経過してしまっているため必須基礎課目の課目免除は受けられません。

この場合、4年目に必須基礎課目選択専門課目(b)の両方に合格すれば、国家試験の合格が認められます。

エネルギー管理士の合格率

エネルギー管理士の国家試験の合格率は毎年30%ほどです。

一方で修了試験の場合はなんと60%以上もあります。

この点からも、国家試験の方が難易度が高いということが分かります。

受験料はかなり高い

エネルギー管理士の受験料は17000円であり、他の資格試験と比較するとかなり高額であることが分かります。

さらに管理研修の受講料の場合はなんと70000円もします。

▷エネルギー管理士公式サイト

エネルギー管理士のオススメの勉強方法

勉強

エネルギー管理士の国家試験は、電気分野や熱分野の勉強の経験がある人であれば独学で十分に合格レベルに到達することができます。

ただし、上記の分野の学習を全くした事がない人に独学はオススメできません。

なぜならエネルギー管理士の市販教材は、前提知識がある事を前提に作られているからです。

そこで、完全初学者の人にオススメの勉強方法は通信講座を受講する事です。

熱分野・電気分野の学習経験がある場合

→ 独学がオススメ

学習経験が全くない場合

通信講座がオススメ

エネルギー管理士にオススメの過去問

エネルギー管理士の勉強をする場合、テキストを使って勉強をする前に一度過去問題集をパラパラとめくり、出題形式に慣れることをオススメします。

こちらの過去問題集は、エネルギー管理士の受験者の多くが利用している教材であり、評価もかなり高いです。

エネルギー管理士にオススメのテキスト

エネルギー管理士の定番テキストと言えば、こちらの徹底研究シリーズです。

徹底研究シリーズは基本的な用語については詳しく解説がされていないので、全くその分野の勉強がした事がない人にとっては理解する事が困難ですが、少しでも勉強した事がある人であれば問題ありません。

前提知識について不安がある人は、次に紹介する通信講座を受講する事をオススメします。

エネルギー管理士にオススメ通信講座

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